
住宅購入に必要な年収が気になる人は多いかと思います。一般的には手取り年収の5〜7倍と言われています。しかしながらこれはあくまで目安ですので人によってはもっとゆとりを見ないといけない場合もありますし、逆にもっと無理をして住宅購入ができる方もいます。
ご自身のライフスタイル・日々の暮らし方・考え方を深く見つめ直しお金の使い方を把握しましょう。住宅を購入するときは住宅ローンを組むのが普通ですが銀行が審査の上で貸してくれるお金と実際に返せる金額というのは全くの別物になります。
銀行のローン審査が降りるからといって安易に無理なローンを組むと一生の後悔につながる可能性があります。大切なことは無理なく返済していくことで生まれる心のゆとりを持つことです!!
現在の月の支出を把握する(ステップ①)
住宅を購入するにあたって現在の月の支出を把握してください。月の生活にかかる項目としては 大まかに以下があり、カッコ内には二人以上世帯の全国平均を記載しております。
- 食費(8.8万円)
- ガス・水道・光熱費(2.28万円)
- 家具・衣服費(2.48万円)
- 保険・医療費(1.38万円)
- 交通・通信費(5万円)
- 子供の教育費(1.85万円)
- 教養娯楽費(3.16万円)
- そのほか(5.67万円)
月々の支出 合計30.62万円(全国平均)
ここには住居費が含まれていません。月の支出を把握した上でここに住宅ローンが上乗せされることを理解しましょう。
またお子さんがいない世帯で現状の支出をベースに考えるとお子さんが生まれた時にお金で大変な思いをする可能性がありますのでお子さんが生まれる前提でかかる金額も支出に組み込みましょう。
年収から月々に支払える金額を算出する(ステップ②)
年収から逆算して月々に支払える金額を算出してみましょう。
例は世帯年収700万円で共働き 夫年収400万円 妻年収300万円の場合
例) 額面年収700万円→手取り年収560万円(額面年収の8割→2割は税金)
手取り年収560万円/12ヶ月=46.6万円(月々の手取り)
月々の手取りから生活費を引いた金額 46.6-30.62=15.98万円
上記の計算でいくと自由に使用できる金額は月々15.98万円ということになります。
この15.98万円という金額を全て住宅ローンの金額に当ててしまうと返済比率という数字が35%近くになり家計を圧迫する未来が見えます。
ボーナス払いという選択肢もある
ここで1つ注意しなければならないことは年収というのはほとんどがボーナスを含んだ金額ということです。35年などの長期期間にわたって”住宅ローンを返し切る”という意味では問題ないのですが、月々の収入に対しての支出を計算すると赤字になるということはよくあります。
こうした事象を防ぐことに一役買うのがボーナス払いという支払い方式です。ボーナス払いはボーナス時に多くの金額を支払い月々の支払いを安くする方法です。月々のお金の運用においてボーナス月以外が赤字になることが精神的負担になる場合は検討の余地があります。
しかしボーナス払いはやめとけと言われることもあります。ボーナスの金額が毎年大きく変わったり、支払われなかったりなどがある場合はボーナス払いは控えましょう。大きな差額ではありませんがボーナス払いの方が全体的な金額は高くなりますのでボーナス払いを検討する際は事前相談を必ず行いましょう。
毎月3万円という金額を見ておく
上述した自由に使える金額、ここでは15.98万円から毎月3万円という金額を引いてみてください。この3万円は毎月NISA投資に積立てて家のメンテナンス費用、住宅ローンの金利返済、固定資産税の足し、予想外の出費に備えるという意味合いがあります。こうすることで返済比率は理想的とされる25%に近づきNISAの運用で将来不安に備えることもできることから安定してローンを返していくことができると予想できます。
月々に住宅ローンに支払える金額 約13万円
月々の支払い可能金額から購入できる住宅の金額を算出する(ステップ③)
ここまでの計算方法で年収から生活費を差し引きし、自由に使える金額を算出した上で3万円を引いた金額を住宅ローンに使用すると良いですよということをお伝えしました。
年収が700万円の場合で毎月生活にかかる金額が30万円程の場合は住宅ローンに使用すると良い金額は大体13万円となります。
では住宅ローンに支払える金額が13万円の場合にどの金額帯の住宅が購入できるかを見ていきましょう。
ネットで「住宅ローン13万円」と調べれば金利や返済期間ごとに借りられる金額を紹介したサイトがたくさんあるかと思います、ここでは固定金利で2%、35年ローンという設定としました。
年収700万円における余裕のある住宅購入金額 約4000万円
この金額はあくまでも月の支出が全国平均並みにかかる方に当てはまる金額ということを忘れないでください。最初の生活費の計算ステップで月の支出が2万円下がれば借入金額は600万円程上昇しますのでその分住宅購入にお金をかけても問題がないということになります。
住宅ローン減税の活用で300万円から400万円を減額
住宅ローン減税を活用することによって300万円〜400万円もの金額を減額することが可能です。
住宅ローン減税とはローン残高について0.7%の金額を年間35万円を上限として最大13年間、国が負担する制度です。基本的に新築住宅を購入する場合であれば全員が享受できる制度になりますので覚えておいてください。
※住宅ローン減税を受けるには一定の省エネ基準を満たす必要があったり災害レッドゾーンに建てる場合は適用できないなどのルールがあります。住宅ローン減税が適用できないのは資金計画において致命傷になり得ますので注意しましょう
収入は上昇していく

理想の住宅を購入しようにも年収が足りず、諦めざるを得ないという方もたくさんいることでしょう。事実、無理して購入するよりかは購入しないという選択の方が無難なのは間違いありません。
しかし収入というのは基本的には上昇していく傾向にあります。年功序列の考えは薄まってはいますが1つの企業に勤めていれば普通少しづつでも年収は上がっていきます。
年収の上昇を見込むのであれば住宅を購入する上でグレードをあげることが可能です。
副業
そのほか年齢が上がればその分人生経験や知識というのは増えていきますのでその経験を活かしながら副収入を得ることがより現実的になります。
ネットを活かした情報発信は今やスタンダードになってきていますので趣味の一環と位置付けてチャレンジを続けていければ月々の収入にわずかながらでも貢献していく道も見えてくるでしょう。
「住宅購入を目標に副業を始める」というのも目的があって素敵だと思います!
1年でも早めの購入が有利なのは間違いない
住宅の金額は上がり続けていますし今後も物価の高騰傾向は続いていくと考えられています。住宅金利も上がり続けており金利が0.5%上昇するだけで1000万円の追加支払いが発生するなんてことも考えられます。
若いうちに家を購入することは経済的不安が大きく判断が難しい部分ではありますが、住宅をいずれ購入すると考えているならば早めに購入したほうが将来的に考えれば確実に支出を抑えることができ有利に働くでしょう。
住宅ローンが払えなくなる人が全体の3%はいるという現実

最近住宅ローンの話はニュースでも聞くことが増えたように感じます。月々の支払いが滞り、ついには住宅を手放さなければならなくなるといったケースです。こういった人が100人のうちに3人もいるのです。
こうなると購入時に比べて資産価値は当然落ちてますので例えば3000万円で購入した住宅が2000万円で売りに出されることも普通に考えられます。そうなれば残った1000万円を工面して返済する必要があり、非常に苦しい生活を余儀なくされ遂には自己破産も視野に入ってしまいます。
マンションだったら買った時よりも高く売れたという話もちらほら聞こえたりもしますがおそらくは一時的なもので今後は買い手が減少しやはり資産価値は買った時に比べて落ちることが一般的でしょう。
住宅購入資金は購入前に一度しっかりと自分で計算し問題ないと理解した上でローンを組むことが必要不可欠です。
住宅会社は家を購入してほしいと思っておりますので多少資金面で不安があっても購入してもらうことを優先して話を続けますし、購入した後のことまで金銭面で面倒を見るわけでもありません。お金を貸してくれる銀行もローンを組んでもらえば自分のマージンや会社の収益に結びつきますので基準はありますが多少無理をしてでも貸したいと思っています。
返済期間を延ばして投資を行う選択肢を
現在は40年ローンや50年ローンという返済期間のローンがあり敢えて活用するのも手です。返済期間が伸びるために支払う総金額は増えるのですが月々の支払い金額を大きく減らすことが可能になります。その余剰資金を投資に回すことで支払う以上の金額を回収することが可能になるのです。
あくまでも35年ローンを組んでも全く問題ない人が対象で、こういった資金運用ができると最終的に支払う金額というのは35年ローンで地道に返すよりもかなり減らすことができるでしょう。
ファイナンシャルプランナーに相談する

こういった金額について自分一人で解決するのは非常に骨が折れる上に間違いに気づかないこともありますのでファイナンシャルプランナーに相談してみるという選択肢を持っておきましょう。
生活費や資産運用、住宅ローンに新しい選択肢を与えてくれる可能性もありますし、無理のないお金の運用方法を第三者目線でアドバイス頂けますのでお金の運用に少しでも不安を感じたら是非相談してみてください。
まとめ
住宅購入にあたって必要になる年収については人によってかなりの幅があります。一般的な年収の5〜7倍という数字に惑わされないように気をつけましょう!
また住宅購入のために日々の生活レベルを落としてまで節約するということはかなりの危険が伴うことを覚えておいてください。そうなると「結局家を買わない方が豊かだったんじゃないだろうか?」という後悔につながります。日々の支出の把握をして無理のない返済計画を立てることこそが最重要事項です。
家を買うと生活の質を何倍にも豊かにしてくれます!!!
この言葉をそのままの意味にするためにも”ちょっと無理をして良い家を買う”という視点ではなく、”無理なく返済ができて自分にあった家を買う”という気持ちを絶対に忘れないようにしてくださいね
